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2011. 08. 06  
その16脱サラする前の重要要件―①はこちらからどうぞ

独立して開業したばかりの小規模の個人事業では
資金繰りにゆとりがほとんどありません。

借入金の返済、家賃の支払い、仕入れ、広告費、
不足備品の買い入れ、メンテナンス料、売り上げ赤字の時の補填、
その他もろもろ、もろもろ。

とにかく信じられないほどの予想した以上のお金が飛んでいきます。 
独立して初めて「コピーをとるにもこれほどお金がかかるのか。」
と、痛感します。

サラリーマン時代には如何に会社に守られていたかを
実感すると思います。

これらは事業なり商売をやり続けるためには
絶対に必要な経費ですから、
どれも削りようがない部分です。

これらの中で最も負担が大きく、
なおかつ唯一削ることが可能なのが
「人件費」
です。

自分の給料さえ出るかどうかはやってみないとわかりません。
最悪、最初の3年間ずっと赤字、
ということだってありうるのです。

ましてや自分以外の人件費が充分とれるとは
考えない方が良いでしょう。

人件費を最大限けずって3人分がんばり抜く。
という頑張り、つまり人件費の削減
が最初の3年生存を決めてしまいます。

亡くなった父がよく、

「商売人は人の2倍頭を使わんとあかん。
ただし、体は人の3倍使わんとあかん。」


と、言っていましたが本当にその通りだと実感します。

ある程度ゆとりを持って人件費に充てられるようになるには、
やはり少なくとも3年から5年ぐらいはかかります。
ウチはほぼ4年かかりました。

「商売が軌道に乗るのに3年はかかる。」
と良く言われますが、
小さな個人事業ではとにかくお金にゆとりがほとんどないのと、
個人消費が極端に冷え込んでいるのとで5年はかかる。 

と、考えた方がいいと思います。

それまでに運よく余剰資金が出たならば、それは
内部留保にあてるべきです。

独立してから3年ないし5年の間にいかに
「内部留保」できるかが、
次の「5年生存」の決め手になります。


内部留保がある程度実現できてから、
ようやく「人を雇う」ことができる。


と、考えておくぐらいでちょうど良いと思います。

2006年度の中小企業白書のデータでは、
1年未満の廃業率が37.7パーセント、
3年未満の廃業率が62.4パーセント

となっています。

フランチャイズのラーメン屋、コンビニ、
その多くが3年たたずにつぶれてゆく、
という現実があります。
3年続けることすら至難のことなのです。

いいえ、もしもあなたが生まれて初めて脱サラ、独立
いうものに挑戦するならば、それらの職種の選択は、
私にはあまりにも無謀、
と思われてならないのです。

繰り返しますが、
「脱サラした以上、維持、継続してこそ成功」
という定義をなんとしてでも実現させるためには、

最大限人件費を削減させて、できるだけお金を残し、
3年、5年と最初の壁を生き残らなければなりません。

これも繰り返しますが、
「商売の成否を決めるのは最終的にはお金。」
なのです。

独立してどれほど素晴らしいビジネスモデルを実行したとしても、
イザという時に「現金」が手元になければ「廃業」してしまうのです。


しかしながら脱サラ後の最初の3年までが初めの山場なのですが、
その間たった1人で事業なり商売をやり続けるのは
絶対に無理だと思います。

たとえ1人でできる仕事であっても、実際の仕事の他に、
事務、経理、申告、仕入れ、棚卸、営業、
広告、宣伝、求人、近隣周辺との付き合い、
などやるべき重要なことが山ほどあります。

また、実際の仕事以外の
これらの重要な事柄をおろそかにして3年をすごしてしまえば、
それもまた5年生存をあやうくさせてしまいます。

それらをほとんどやらなくても成り立つ商売とは
まともな商売ではない、とも言えます。

「人件費の削減」のために
たった1人で3年やり抜く前に
入院するハメになるでしょう。

ここで親身一体となっていっしょに働いてくれる
パートナーの存在が絶対に必要です。 
しかもタダで。


その分の「人件費」を
いかに「内部留保」にあてることができるか
どうかで次の「5年生存」が決定します。



独立してから少なくとも3年間、
人件費を最大限削減する。

には、
3年間給料なしで誠心誠意働いてくれる人材
すなわち、
妻の助け
しかありません。

あなたの「奥さん」以外にそこまでしてくれる存在は
ありえないのです。


 ポイント①    
   「いかなる努力を払ってでも
   全力であなたの奥さんを心から納得させ、
   2人で力を合わせて少なくともまずは3年、
   2人だけでがむしゃらに頑張り抜き、
   奥さんに細かく細かく細かく経理を実行してもらい、
   たとえわずかでもひたすら内部留保を実現させる。」
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2011. 08. 03  
大昔、両親は自営業で製造業でしたが、
現在のように「銀行振込」
というものはまだなくて、
たいがい「集金」に行っていました。

私が18-19才ぐらいだったと思うのですが、
よく母を車に乗せて、
一緒に集金に回った記憶があります。
( 父は仕事は大好きなのですが、集金に行くのは大キライでした。)

その際に、先方の社長が留守で奥さんが出てこられるのですが、

「主人が留守なので私、
商売のことは全然わからないので
また来てください。」

と、言われることがありました。
そのような時に母が、

「アカン。あそこはいずれ倒産する。
やばいから仕事はほどほどにしとかんと。」

と言っていました。
母はそれまでの長年の経験で

「奥さんが全く商売に関わっていない所は必ずつぶれる。」

と、断言していました。

取引先の手形が不渡りになり倒産する。 
という数々の痛い思いをしていたのです。

逆に奥さんがしっかり経理を管理している所は信用できる、と。

「経理面」を奥さんがしっかりと管理していない小さな事業所は、
「どんぶり勘定」になりがちです。

小さな事業所で、
そこの社長があまり「数字」をよく見ていない。

ほとんど税理士さんにまかせきりで、
毎月の「貸借対照表」「損益計算書」
などにも隅々まで目を通せていない。 
ということは良くあります。

しかし、
この「経理面」つまり「お金の出し入れ」が
しっかりきっちり細かくできていないと、
小さな所はもともとお金にほとんどゆとりがないのですから、
目に見えない所からボディブローが効いてきて、
いずれ深刻なダメージを被ります。

気がついたときには既にもう手遅れ。
ということになってしまいます。

細かいぐらいに細かく細かくやってちょうどいいぐらいです。
そういうことは男の人はかつての父と同じく、
大のニガテではないでしょうか?

第一社長がそこまで細かいことに日々関わっていては、
肝心の「攻めの商売」ができないと思います。

経理担当の事務員さんがいたとしても、
「妻」とはしょせん意識レベルが違います。

妻は夫が万一廃業するハメになれば、
自分も共にまっさかさま。

なのですから、事務員さんとは
「気合の入れ方」が違います。


事務員さんを100人雇うよりも「1人の妻」です。


商売はとどのつまりは
「お金が勝負」の世界ですから、
とにかく「お金の出し入れ」を長年にわたり、
慎重に細かくやってゆく必要があります。

それが「信用」にもつながります。

取引先からの信用だけでなく、
銀行方面からの信用を得ることになり、
万が一「まとまった現金」の必要に迫られたときに
融資してもらうことも可能になります。

このときに「現金」が用意できなければ、
一瞬にして「廃業」に追い込まれてしまいます。

お金が空から降ってくることは絶対にないのですから。

このことだけではありません。
さらに重要な問題をはらんでいます。―③につづく



2011. 08. 01  
ここにこういうデータがあります。

国税庁の「会社の生存率」という数字ですが、
これは大企業から中小零細に至るまで全ての法人組織が、
設立されてから倒産するまでの期間を国税庁がデータベースにまとめたものです。
全ての会社が、

1年で7割になり、3年で4割に、10年後には1割になる
と言われています。
つまりもう少し詳しくいうと、

1年生存率が60パーセント、
3年生存率が40パーセント、
5年生存率が15パーセント
10年生存率が10パーセント
20年生存率が0,4パーセント
30年生存率が0,02パーセント


かなり前のデータなので今はもっと悪化しているかもしれません。
データによっては1年生存率が40パーセント、
10年生存率が6パーセント、
という数字が出てることもあります。

同じような調査で日経新聞が1996年に調査したと言われる
新設法人8万社の行方という引用があります。

企業生存率
1年後に60%
3年後に38%
5年後に15%
10年後は5%

中小企業白書 2011に記載されている
帝国データバンクのデータではもう少し数字が良くて、
「10年後には約3割の企業が、20年後には約5割の企業が退出。」
と書いていました。
10年保つ会社は10社中7社。
20年保つ会社は10社中5社。

この数字はちょっと実感としては現実性が薄いです。

いずれにせよ言いかえれば、
5年後には85パーセントの事業所が、
10年後には90パーセントの事業所がつぶれてなくなっている

という現実です。

もう一度繰り返しますが、
脱サラした以上、3年、5年、10年、15年、20年と、
 その後もずっと破たんさせずに営業し続ける
。」
という目標定義として

[参照]その15「脱サラ成功」の定義とは? 

「脱サラ、独立は事業を維持、継続させてこそ成功」

と、あえて定義するならば、
残りの0.3パーセント以下の中に何としても食い込むためには、
脱サラをする前に絶対にしなければならない
たくさんの事柄の中でまず何が最も重要なことなのでしょうか?

「開業資金の準備」?
「職種の選択」?
「技能の修得」?
「得意先の先行確保」?

どれも全て重要なことですが、私は脱サラを成功させるために、
脱サラをする前にまず、最初に絶対に必要で、最も重要な事柄とは、

妻を心から納得させて一緒にやってゆくことを承知させる。」

ことだと思っています。

これさえ実現すれば、他のことが少々不充分でも勇気を以って
独立へ向けて綿密な計画と準備を進めてゆけば良い。
と考えています。    

逆にこのことがどうしても不成功、不首尾ならば、
脱サラは時期尚早か、努力不足か、
思い切って独立、開業することは断念、
もしくは先送りした方が良い。
と、思います。

また、職種によってどうしてもそれが不可能な職種である場合、
職種を変えた方が良い、とさえ考えています。

「そんなことが、独立するのにそこまで重要なことなのか?」
と、ここまで読まれた方は思われることでしょう。

はい、最重要です。   

ところが意外にこのことが不十分、もしくは全くやらないまま、
つまり奥さんが事業なり商売に全然参画していない状態で
独立してゆく人が多いように思います。
(友達とやる、というケースが多いのではないでしょうか?)

もしも結婚していない方ならば「彼女」でもかまいません。
とにかくあなたと一緒に事業なり、商売なりをやっていってくれる
女性の「事業と人生、両輪のパートナー」が絶対に必要です。

その理由をくわしくお話ししてゆきます。
                           つづく
かっちゃんやっちゃん デコボココンビです。 
IMG_1646_convert_20120204090505.jpg       おこしやす ごてヤスやっちゃんどす。
年季入りの歴史戦国大好き歴女です。
これ、ただのコスプレです。         本職の芸姑さんじゃありませんもちろん(笑)。         当ブログはリンクフリーです。
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プロフィール
2_convert_20150509053231.jpg Authorやっちゃん なぜか10人いれば10人           「 奥さんB型だよね? 」といわれるO型です。
頭に血が昇るとついガラガラヘビ状態に
なってしまいます。
更年期と戦う日々を送ってます。
介護事業所にてバイトしてマス。
大阪で建築業を営んでいましたが      かっちゃん実家鹿児島母要介護リハビリ
のため大阪から鹿児島に移り住みました。
やっちゃんO型       かっちゃんA型
あだ名 ごてヤス     自称 南海の黒豹

出身京都 現在鹿児島 出身鹿児島45年ぶりに
趣味 花づくり 読書   大阪より帰鹿

かっちゃん座右の銘 命惜しむな名こそ惜しめ
かっちゃんの尊敬する人 西郷隆盛
好きな人   西郷隆盛
好きなこと  西郷隆盛の本を読むこと。

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